コンテンツディレクターとは?仕事内容や必要なスキル、未経験でのなり方について
コンテンツの企画立案や制作進行を担うコンテンツディレクターという仕事。「コンテンツイズキング」と呼ばれる時代にあって、需要も高く、将来性のある仕事と言えます。このページではそんなコンテンツディレクターについて徹底解説。「コンテンツディレクターになりたい!」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
- コンテンツディレクターとは
- コンテンツディレクターの年収について
- コンテンツディレクターの仕事内容
- コンテンツディレクターに必要なスキル
- 未経験からコンテンツディレクターになる方法
- コンテンツディレクターの将来性について
- コンテンツディレクターに向いている人の特徴
- コンテンツディレクターはやりがいのある仕事!気になる方は挑戦!
コンテンツディレクターとは
コンテンツ制作のディレクションや統括を行う職種の総称です。
Web制作でよく使われる職種名で、明確な定義はなく企業によって業務範囲は異なります。一般的にはライター、デザイナー、エンジニアをディレクションし、コンテンツ制作を推進していく役割を担います。
Webディレクターとコンテンツディレクターの違い
※会社によってその役割は異なります
会社によっても役割は異なりますが、コンテンツディレクターとWebディレクターとの違いはWeb全体の設計か、それともWebコンテンツの設計かと言う点が違う場合が多いです。
例えばコンテンツディレクターの場合は、「サイト内にどんなコンテンツをどのように配置するか」を判断します。
一方でWebディレクターというと、「サイト全体の構造」や「技術的な要件」などを確定し、全体の構築をディレクションしていきます。
Web編集とコンテンツディレクターの違い
※会社によってその役割は異なります
コンテンツディレクターとWeb編集は同義で語られることも多くありますが、強いて違いを上げるとすれば、より大枠でディレクションしていく点が異なります。
一つの組織にどちらの職種も用意されている場合は、Web編集者は一つひとつのコンテンツを管轄して、品質管理を担保するのが仕事になるのに対し、コンテンツディレクターは戦略に沿ったコンテンツ群の構築や、企画の実際の効果検証などをおこなっていきます。
このように、戦略を立てる大枠のポジションがコンテンツディレクターとして立てられている傾向にあります。
ただ、これはあくまでも私の肌感です。企業によってもここの棲み分けは多種多様なので、実際に求人へ応募する際には、この部分は明確にしておきたいところです。
コンテンツディレクターの年収について
人材系サイトの求人を横断的に分析していくと上記のような相場が見えてきます。
未経験での採用の場合は350〜450万前後のレンジで採用する求人が多く、経験者になると低くても下限は400万から、という設定にしている企業が多くなります。
ただ、これもあくまで求人全体の傾向です。企業や業界によってもこの相場は下がったり上がったりします。
年収水準が高い傾向にある業界
業界によって、年収水準が異なると言いましたが、その中でも年収水準が高い傾向にあるのは上記の業界です。
理由として、専門知識が必要なことと、YMYL領域と呼ばれる高難易度のジャンルだからです。
この業界は、コンテンツディレクターとしての経験、もしくは業界の専門知識、少なくともどちらか一つは問われると考えましょう。
コンテンツディレクター未経験でこれらの業界を目指す場合は、専門知識や前職がそれに付随する職歴であると採用される可能性が高まります。
コンテンツディレクターの仕事内容
コンテンツディレクターの仕事は企業によって大きく異なります。
任せられる領域も大きいので、求人でよく確認することをおすすめします。
ここでは広くコンテンツディレクターの業務領域をご紹介します。
コンテンツの企画・提案
目的に応じてコンテンツの企画・提案を行います。
手段として魅力的な企画をするのはもちろん、売上向上などの目標値を向上させるために必要かどうかといった点も踏まえて提案を行います。
進捗管理
コンテンツ制作におけるプロジェクトスケジュールを管理します。
リッチコンテンツであれば、それぞれの制作に必要な時間、もしくはコンテンツ群を制作しなければいけない場合には全てのコンテンツが完成するのはいつになるのかなどを策定していきます。
メンバーのアサイン
コンテンツを制作するにあたり、必要となるメンバーを確定し、アサインしていきます。これは社内のメンバーだけでなく、外部メンバーや別会社などをアサインするのも含まれます。
制作ディレクション
コンテンツ制作のディレクションを行います。
成果物がしっかりと品質を担保できているかどうかをチェックしたり、滞っている箇所がないかも判断していきます。
また成果物への適切なフィードバック欠かせません。
業務フロー構築・改善
コンテンツ制作における業務フローの構築と改善も重要な業務になります。
業務フローを構築し、コンテンツ制作の大枠を設計するのはもちろん、ムリ・ムダ・ムラを省き、ボトルネックを解消も行い、フローを改善していきます。
コンテンツディレクターに必要なスキル
コンテンツディレクターに必要とされるスキルについてみていきましょう。
タスク管理能力
ライター、デザイナ、エンジニア、カメラマンなど様々な職種の方の力を結集させてコンテンツ制作を成功に導くには、タスク管理能力は欠かせません。
スケジュール通りに進めるためには、タスクを分解し、いつ、どこまでタスクを完遂させればいいのかを把握する必要があります。
コミュニケーション能力
コンテンツ制作には様々な人が携わります。その中で「調整」という業務はどうしても発生してしまいます。またコンテンツの企画を通すためには、相手のニーズを汲み取り、それを体現するような魅力的な提案が不可欠です。
ここで重要なのがコミュニケーション能力です。関係各所に向けて、プロジェクトを推し進めるための調整や提案をするためのスキルの根幹をなすのがコミュニケーション能力です。
企画力
コンテンツディレクターにおける企画力は、ビジネス成長に貢献できるような企画を建てる必要があります。「予算を投じてまで、そのコンテンツを制作をする意味は何なのか?」「何が改善されるべきなのか?」をしっかりと意識した企画が必要になります。
ここは経験もものを言う領域ではありますが、常に新しいコンテンツの形が生み出されるWeb業界においては、その手段が重要です。ここの新しい手法も取り入れた柔軟なコンテンツ企画ができる人は、企画力のある人と言われるでしょう。
マーケティング視点
売上につながるコンテンツ発信を考えるには、マーケティング視点が欠かせません。
センスや感性も重要ですが、「これが売れるから」というビジネスライクな視点をもった上でコンテンツ制作に取り組むことがコンテンツディレクターには求められます。
分析スキル
Webコンテンツは、反応がダイレクトに返ってくると言われることもありますが、これは半分本当で半分ウソです。実際にはしっかりと効果検証をしなければ反応をもとにした振り返りはできません。自分の企画したコンテンツがどんな結果を出したのか、もしくは現状の結果をもとに、今後はどんなコンテンツ企画が必要なのか、といったことを分析できる能力が求められます。
未経験からコンテンツディレクターになる方法
正社員の応募でも、未経験OKの求人は多数存在します。しかし、人気も高くかかなり狭き門であることは覚悟しておきましょう。
おすすめはアルバイトや派遣などで経験を積み、正社員求人に募集する方法です。
正社員で採用されるのが難しいと感じた際には、遠回りにはなってしまいますが、まずはアルバイトや派遣などで実務経験を積むこともおすすめです。
逆に、いきなり業務委託でコンテンツディレククターになることはまず難しいでしょう。
研修などで育てるというよりも、今すぐに即戦力として業務を回していってほしいと考えているためです。
正社員としてなる場合
コンテンツディレクターを募集している求人へ応募するのですが、事業者ではなく、支援会社への応募になるでしょう。
支援会社とは、広告代理店やWebマーケティングを専門に請け負うような会社を指します。こうした会社では未経験での採用を実施しているところも多く、経験がなくても採用される可能性の高いポジションです。
一方で、事業会社の場合はそもそもポジションが少なく、難易度も高くなる傾向にあります。
理由として、自社でコンテンツマーケティングを実践する人員を揃えているところがそもそも少ないためです。
近年では内製化して、社外の支援会社に頼り切るのではなく、自社でノウハウを貯め、内製化していく動きも活発にはなっていますが、まだまだポジションは少ない状況です。またこうした求人は数が少ないだけでなく、未経験を採用していないことも多いです。
アルバイトとしてなる場合
アルバイトとしてコンテンツディレクターになる場合には、未経験OK未経験募集している求人も多数存在します。
コンテンツディレクターのアルバイト募集の場合は、アルバイトと言っても正社員と同様の刺激的な業務が用意されていることも多いです。
悪く言えば、アルバイトでは割りに合わない、良く言えば経験値をすぐにでも得ることができます。
成果を出せば、アルバイトから正社員に登用されることも夢ではありません。
未経験の場合は特におすすめのルートです。
業務委託としてなる場合
業務委託でコンテンツディレクターになる場合は、即戦力として依頼を発注されるパターンと、Webライターでの長期的な経験からお願いされるパターンの二種類があります。
前者の場合は、即戦力であることを裏付ける経験や実績が不可欠で、ある程度業界歴が長くないと難しいでしょう。
一方で前者の場合は即戦力というより、戦力になったからさらに期待を込めて、というパターンも多いです。
業務の勝手がわかっている分、ディレクションもしやすいだろうと言う考えから登用されるケースが多いです。
こちらも狙っていくのは難しいですが、案件を長期的に受けるメリットとして知っておいて良いでしょう。
コンテンツディレクターの将来性について
コンテンツディレクターはコンテンツの設計だけでなく、効果測定に基づいてコンテンツでビジネス成長をもたらします。
「コンテンツイズキング」と言われるように、コンテンツを用いたマーケティングはビジネス成長の大きな起爆剤となりうるものです。
キャリアパスについても様々なキャリアパスが考えられるため、将来性はあると言えるでしょう。
コンテンツディレクターに向いている人の特徴
柔軟な思考ができる
コンテンツマーケティングの世界では、大枠の考え方は共通するものの、その手段は案件によっても大きく異なります。またマーケティング領域であるため、手段自体も常に刷新されていきます。
こうした中で過去の成功体験に囚われず、新しい成功のための企画を考えていく必要があります。
それにはやはり柔軟な思考力は欠かせません。
人よりも好奇心がある方だ
新しい手法や考え方など、キャッチアップしなければいけない事は多岐に渡ります。
貪欲に新しい情報を吸収していくのが苦手という方であれば、もしかすると業務が苦痛に感じられることもあるかもしれません。
日々の情報収集も、好奇心があるからこそ無理なくできるものです。
また幅広く興味を向けられないという方でも、なにか好きなことに夢中になれるタイプであれば、ニッチな情報収集力で専門性を活かした活躍ができるかもしれません。
ものごとの大枠を捉える方が得意
アウトラインを考え、それを実現するために業務を割り振っていきます。
そのため、些細な点に注意して丁寧な仕事を、というところよりも、少し大枠な思考の方がウェイトが高いと言えます。
ディレクションをする上で、目標に向けた行動であるかを俯瞰することはどんな状況でも必要不可欠です。そのため「大枠で捉えるのが苦手」という方であれば苦労をすることも考えられます。
コンテンツディレクターはやりがいのある仕事!気になる方は挑戦!
コンテンツディレクターはコンテンツディレクションだけでなく、企画立案も行う職種です。
オウンドメディアだけでなく、動画マーケティングなど多様なコンテンツが必要とされている中、今後ますます需要が高まっていくポジションと言えるでしょう。
コンテンツディレクターに興味があるという方は、ぜひ挑戦してみてください。